妊娠を診断している医者

子宮因子

妊娠・出産への考え方や環境が変わってきています。昔は結婚・出産の年齢が比較的早く、女性が産む子供の数も今よりずっと多いのがごく普通でした。
女性は家にいて家庭を守るという考え方が一般的であり、大家族であったため子育てに関わる人も多い環境でしたので、妊娠出産を考える女性にとっては心強い環境であったと言えるでしょう。一方現代では、男女平等の思想、女性の社会進出、世帯の核家族化という大きな変化がありました。
これらに伴い、結婚や妊娠の平均年齢も上昇傾向にあります。不妊や妊活という言葉がよく知られるようになりましたが、その原因はこうした結婚妊娠の高齢化が大きく関係していると考えられます。
なぜなら年を重ねるごとに生殖機能は変化するからです。卵巣のピークは22歳頃。
年齢を重ねるにつれ、その機能は徐々に衰え妊娠率が低下する一方、流産率が上昇してしまうという悲しい現実があります。また、女性だけに原因があるわけではありません。
不妊の原因の半数は男性側にあるとも言われています。最近では昔に比べ性行為自体の意欲が低下している男性も増えているようです。

今後も、妊娠出産を取り巻く環境に変化がない限り、この状況は大きく変化することは難しいと思われます。
先に述べたように、不妊の原因のひとつは結婚や妊娠の高齢化。
女性の社会進出は決して悪いことではありません。
むしろ生きがいを見つけ、活き活きした女性が増えるのは良いことです。
しかし、社会に出た女性であっても子供を産み育てることができる環境がなければ、妊娠出産の覚悟はなかなかできないものです。
また、卵巣機能の低下は女性の妊娠時期の高齢化だけでなく、ストレスフルな現代の環境や、バランスの偏った食生活なども原因として考えられます。
ストレスの多い現代社会や私たちの食生活は、今後数か月や数年でガラリと変わるものではありません。
不妊という現実を目の当たりにしてから自分の身体と向き合うのではなく、妊娠出産を見据えて普段の生活から身体を大切にできるような意識づけが必要と言えます。